Borie la Vitarèle  (Saint-Chinian)

ボリー ラ ヴィタレル

Borie la Vitarele Borie la Vitarele Borie la Vitarele

サン・シニアンの東、コッス・エ・ヴェイランの村の山の中にあるボリー・ラ・ヴィタレル。サン・シニアンでも指折りのワインに挙げられ、1990年からカティとジャン・フランソワ・イザルンが造る個性的なワインは、フランス中の有名レストランのワインリストに掲載されています。名前にあるVitarèleはこの辺りの地名で、Borieはラベルに描かれているような、南仏特有の石片を積み上げた小屋を指します。自作のその絵はジャン・フランソワによるもの。彼はアーティストでもあり、テイスティング・ルームには多くの絵が展示されています。「ワイン造りには技術も必要だけれど、インスピレーションも欠かせないんだ」。

彼らのモットーは「土壌が育んだ果実のエッセンスをワインとして表現することであり、それはテロワールを包み隠さず表現すること」です。そのためテロワールという言葉が今のように認知されるずっと前から、自然な栽培を行ってきました。1998年からは、更なるブドウの質の向上のためビオディナミを実践し、デメテールによる認証を取得。自家製の堆肥に加え、病害対策としてトクサやイラクサ、ヨモギやローズマリーなどを煎じたものに微量の硫黄、銅を混ぜ合わせた薬剤を使用します。森の中にある20ヘクタールの畑は、他の生産者からの影響を受けずに済むという利点だけでなく、完全なエコシステムによって生まれる自然界からのエネルギーを吸収することができるという、ビオディナミには最適の環境。粘土の混ざった石灰、シスト、小石など、多様かつ生命力の強い土壌から生まれるワインは、軽やかな味わいのキュヴェ・デ・シガルから、しっかりとした構造のレ・クレまで様々ですが、どのキュヴェにも一貫して言えるのは心地よい柔らかさです。収穫は13キロの小さなケースを使い丁寧に手摘みで行います。熟度はもちろんのこと、フレッシュ感が失われないよう注意し収穫にあたり畑で選別。「カーヴに入ったら、最低限手を加えるだけでいいんだ」。醸造時のSO2は無添加、除梗後、蓋なしのタンクへ重力に従い移動します。酵母は加えず、抽出しすぎないよう優しくピジャージュ。ドゥミ・ミュイ(大樽)またはコンクリートタンクで12-18ヶ月熟成し、その間澱引きは2回までにとどめています。無清澄・無濾過で瓶詰め、SO2の添加もごくごく少量にとどめることで凝縮していながらも、ふんわりとした柔らかいエネルギーが感じられ、口に含むたびにカティとジャン・フランソワの人柄が思い起こされるようです。



私たちの友 ジャン・フランソワ・イザルンへのオマージュ(2015.5月)
Hommage à notre ami Jean-François Izarn

大変悲しいことに、ドメーヌ・ボリー・ラ・ヴィタレルの当主ジャン・フランソワ・イザルンさんが事故により亡くなられました。 ジャン・フランソワさんは、疑いの余地なく我々の仲間の生産者の中でも大変親しみやすく、魅力的な人の一人でした。私たちにとって彼と共に仕事をし彼のワインを日本の皆様にご紹介することができたのはかけがえのない機会であり、とても光栄なことで、そして大変喜ばしいことでした。 大きな苦難にあたり、彼の奥様とご家族、近しい方々に心より寄り添いつつ、深くお悔やみ申し上げます
Nous avons la tristesse de vous annoncer la disparition, dans un accident, de Mr Jean-François Izarn, le propriétaire du Domaine de la Vitarelle. Jean-François était sans aucun doute l'un des plus sympathique et attachant de nos partenaires producteurs. Cela a été une véritable chance, un honneur et un réel plaisir de travailler avec lui et de faire découvrir ses vins au Japon. Nous sommes de tout coeur avec son épouse, sa famille et ses proches dans cette terrible épreuve.

現在、日々の畑仕事はジャン・フランソワの友人のヴィニュロンが行ってくれるほか、多くの近しい人々が支えてくれています。そして、今はニュージーランドにいる、かつてドメーヌでジャン・フランソワの下で働いていたオノログが収穫を手伝います。そしてカティはジャン・フランソワの思いをそのまま受け継ぎ、オノログと共にワイン造りに挑みます。ジャン・フランソワのチャーミングな性格を慕って多くの友人がドメーヌを支えてくれることに、カティはとても感謝しています。
私たちはこれからもBorie la Vitarèleの挑戦を応援し続けます。

________________________La Revue du Vin de France 2015より ___________________________
”ジャン・フランソワ・イザルンは2014年の春、あの世へと旅立った。まさにボリー・ラ・ヴィタレルのワインが2013ヴィンテージと共に絶頂期を迎えたタイミングと同時期に。サン・シニアンというアペラシオンのテロワールの多様性を表現したこれらのキュヴェが、ちょうどプリムールの試飲で《土壌の違いによる味わいを感じられる素晴らしい教材》と私たちを驚かせたのだった。Cathy Planèsとコンビを組んだこの2人組は1990年の初めにスタートしこの特殊性を広めていった。ヴィニュロンの感性はますます磨かれていき、生きる人々の大きな関心を引いた。このラングドック復活のパイオニアの死が大きな穴を残したとしても、私たちはこれからもドメーヌの挑戦が続いていくことを心から願ってやまない”


IGP Pays d’Hérault Coteaux de Murviel La Cuvée des Cigales
IGP ペイ デロー コトー ド ミュルヴィエル ラ キュヴェ デ シガル

cigales

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メルロ50% グルナッシュ50%
テラス状の畑は山が崩れてできた石灰質の土壌。醸造後、コンクリートタンクで8-12ヶ月間熟成。このキュヴェのみ軽くフィルターにかけ無清澄で瓶詰め。ラベルのデザインにふさわしく、メルロとグルナッシュの柔らかさが前面に出ていて、フルーティー、心地よく親しみやすいワイン。Cigale(セミ)は、フランスの「ラ・フォンテーヌ寓話集」に出てくるセミにヒントを得て付けた名前。セミはフランスではお祭りイメージがあり、仲間や家族と楽しく飲んで欲しいというキュヴェ。少し冷やし目にして、夏にぐいぐいと飲むにふさわしいワイン。

Saint-Chinian Les Terres Blanches
サン シニアン レ テール ブランシュ

teres-blanches

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グルナッシュ50% シラー50%
テール・ブランシュ(白い大地)の名の通り、泥土と小石交じりの白い石灰質土壌で育まれたブドウを使用します。日照の強い丘にあり、亀裂の多い下層土で木の根が深くまで入り込んでいます。樹齢10-30年、8-12ヶ月にわたりコンクリートタンクで熟成。ブラックチェリーのジャムやガリーグなど香り豊かで、果実の味わいがはっきりと感じられ、締まりのある酸とのバランスが良く、サンシニアンの特徴がよく出ています。ほのかに感じられる塩味もこのワインの特徴です。
【2013】
ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス16/20

Saint-Chinian Les Crès
サン シニアン レ クレ

les cres

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シラー60% ムールヴェードル40%
オクシタンの言葉で“クレ”は小石を表し、シャトーヌフにみられるような小石がゴロゴロと広がる土壌。このワインはドメーヌにとっても特別なのですが、サン・シニアンのワインとしても、とても貴重なものです。というのは、サン・シニアンにおいてこの特異な土壌からドメーヌのワインとして売られているものはこのワインだけなのです!太陽の熱をため込んだ石がブドウの熟成を促すだけでなく、下層は水はけがよく痩せた土壌で木の根が深くまで入り込むことができ水不足にも耐えられる理想的なテロワール。ワインにはしっかりした骨格に加え柔らかさが生まれます。ドゥミ・ミュイ(1-3年樽)で18ヶ月間熟成。カシスのジャム、スパイス、ガリーグの風味に溢れ、凝縮した果実の柔らかい味わいが特徴。熟したタンニンが心地よさと、ミネラル感はフレッシュさをもたらしています。ラ・コンブと同様、熟成のポテンシャルも十分に持つワイン。
【2012】
ベタンヌ&ドゥソーヴ 16/20
ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス 15.5/20

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