Domaine Loew  (Westhoffen, Bas-Rhin)

ドメーヌ ローヴ

Domaine Loew Domaine Loew Domaine Loew

ドメーヌの所在地はアルザス北西のヴェストーフェン村。ストラスブールから東に約20キロ、アルザスワイン街道の始まりの村マーレンハイムを含む19の村からなる”クロンヌ・ドール(黄金の冠)のブドウ栽培地”の一つで古くからワイン造りが行われていた場所です。協同組合が幅を利かせるこの村にはドメーヌは僅か2件、ワイン産地としては見過ごされがちなこの場所で18世紀から続くワイン造りの伝統を受け継ぐエティエンヌ・ローヴが運営するドメーヌ・ローヴがあります。エティエンヌはディジョン大学でオノログの資格を取得、ブルゴーニュのジャン・マルク・ボワイヨ、ソーテルヌのレーニュ・ヴィニョーやスイスの著名なシャトーで研修しワイン造りを学んだ後、スペイン、オレゴンでも経験を積み1996年、23歳の時にドメーヌを立ち上げます。実際のところ1979年までずっとワインを造っていたのですが、エティエンヌの両親は村の共同組合にブドウを卸すことを決意、しかしながら彼がワイン造りをやりたいと明かしたことで、好立地の斜面の畑を買い足してくれたのです。研究熱心なエティエンヌは豊富な知識と幅広い視野を持ち、今フランスのワイン造りにおいて次世代を担う若手生産者の一人として頭角を現しています。

ドメーヌの畑は5つのコミューンに点在し、2つのグラン・クリュを含む計11ヘクタール。ヴェストーフェンは円形闘技場のように周囲を丘や森に囲まれた地形をなしています。ここはバ・ランでも標高が低い場所に位置し、特有の風や日照を遮るものもなく、温暖かつ乾燥した気候で、8月から9月にかけては豊富な日照に恵まれます。ブドウ畑は北と南を向いており、北側の丘は石膏を含んだ赤や緑、黒のマール(泥灰土)からなる土壌、南の丘は小石、Muschelkalck(ムシェルカルク、化石化した貝を含んだ石灰)とウーライト石灰岩で構成されています。水はけのよさと保水性を兼ね備え、バラエティーに富むこの土壌がローヴのワインに多様性と奥行きを与えるのです。

ローヴでは創業当時から、リュット・アンテグレで栽培、2006年からはビオまたはビオディナミを徐々に取り入れ2009年にはエコセールの認証を取得、2010年からはすべてビオディナミで栽培、2012ヴィンテージよりすべてのワインがデメテールの認証を得ています。各テロワールが持つ本来の個性を存分に発揮させるために、醸造はパーセルごとに行われ、培養酵母などは一切不使用。無論、シャプタリザシオン(補糖)や技術に頼った人工的な果汁の濃縮なども行いません。「ワインはセラーでではなく畑で造られるものだ。無論、セラーの清潔さはとても重要だけれど。」春に行う芽かきにより収量を制限、収穫は100%手摘み、空気圧搾機でゆっくりと時間をかけてプレスし、24時間のデブルバージュで澱を沈めます。7~12日後には自然と発酵がスタート。一部のキュヴェを除き、ローヴではすべてのワインはステンレスタンクで醸造・熟成されます。キュヴェにより1~2回澱引きしてからフィルターにかけ、翌年春から夏にかけ最低限のSO2を加え瓶詰します。

フランスのベストワインガイドとして知られるラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランスの2013年度版において、アルザス10件のベストワインの一つに選ばれた上に、今までの1つ星から2つ星への昇格となったドメーヌ・ローヴ。“数年前からこのドメーヌは有能なエティエンヌ・ローヴによって運営されており、私たちは彼の一貫した品質とそのレベルの高さに魅了され続けてきた。確かに、ドメーヌはアルザスの有名なテロワールに存在しているわけではないものの、彼の手腕は見事でワインは飛びぬけて上品だ。こういったわけで、今年我々は彼に2つ星という名誉を送ることとなった。”
現在、ドメーヌが所有する数区画は、アルザス・プルミエ・クリュの有力な候補として名が挙がっています。しかしながらもともと生産量が少ないうえに2012から3年続けて厳しい収穫量減を強いられています。また、人気上昇もあってドメーヌでの在庫はほぼ予約で完売という状態です。

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---プレス情報---
【ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス 2つ星(3つ星評価)】
【ベタンヌ・エ・ドゥソーヴ 3つ星(5つ星評価)】

ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス - アルザス担当、オリヴィエ・ポエル
"エティエンヌ・ローヴは今まで大きな評価を得ることのなかったヴェストーフェンという村にあるが、彼のやり方そして自らのワインに向けた厳格な見方を大いに好んでいる。ワインは的確で奥行きがあり、リースリングには残糖分がほとんど感じられず、酸ののり方が常に程よいのだ。それらはレベルの高いガストロノミーのためのワインであり、とても良い熟成を遂げる。リースリングであれゲヴュルツトラミネールであれ、ピノであっても常に我々を魅了してくれる。今まさに順風満帆、要注目のドメーヌだ」"

ワイン・アドヴォケイト - アルザス担当、ステファン・ラインハルト 2015年9月
" ”エティエンヌ・ローヴはドライなアルザスワインを造る最も興味深い生産者の一人だ。ヴェストーフェンの村の周囲、合計12ヘクタールにドメーヌ・ローヴはピノ・ノワールそして古いシルヴァネールを含む伝統的なアルザスの品種を栽培しているが、土壌は色のあるマール、石灰岩や石灰砂岩などから構成されている。グラン・クリュ(アルテンベルグ・ド・ベルグビーテン)をはじめとして、西側だけ閉じている形の幅の広い谷にある南向きの日照の良い畑や北向きでも日照の恩恵を受ける素晴らしい小区画を持っている。ヴェストーフェンの村の中にグラン・クリュがない理由としてあげられる一つの点はこうだ:「この村には瓶詰めを行っているドメーヌはたったの3ドメーヌのみ、一方で協同組合へブドウを売っているのは80の農家。つまり単純にヴェストーフェンにグラン・クリュを作ろうなんていう興味が無いんだ」とエティエンヌは話す。しかしながら彼はヴェストーフェンが少なくとも村名のアペラシオン、おそらく最高の場所にあるオステンベルグまたはブリューダーバッハ、ズーセンベルグが将来的にプルミエ・クリュという格付けを獲得することを願っている”

”ローヴがすべての畑で収量を25-50ヘクトリットルに抑え、それぞれの畑で同じ方法で栽培して以来、もはやヴェストーフェンに最良の畑があることは疑いの余地はない、「あなたが試飲をするワインと、私のワインとの違いが生まれるのはテロワールの違いに過ぎない、それは栽培方法やワインの造り方から生まれるものではないんだ」とエティエンヌは強調する。ドメーヌ・ローヴはデメテールにより承認されておりエティエンヌはステンレスタンク内で全ての区画ごとに醸造、ピノ数種類はドゥミ・ミュイ(大樽)で発酵させる。彼はヴァンダンジュ・タルディヴよりもセレクション・グラン・ノーブルを生産するが、彼が言うにはVTがしばしば甘くなりがちなのに対し、SGNの方が酸度とバランスの面で興味深い点が多いのだそうだ”

Alsace Sylvaner Vérité
アルザス シルヴァネール ヴェリテ

sylvaner

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シルヴァネール100%
創業当初からエティエンヌが力を入れて取り組んだものの一つが、“シルヴァネールの名誉回復”でした。ローヴではこの品種を3つの区画に植え、3つのキュヴェを造っています。あまりにも悪く言われがちなこの品種がヴェストーフェンのテロワールで花開きVerité=真のシルヴァネールが彼の手により生まれました。ドメーヌが82年も前から所有する区画のシルヴァネールは厚みがあり非常に複雑。収量25-30hl/ha。
【2012】
ベタンヌ&ドゥソーヴ 15.5/20

Alsace Gewurztraminer Westhoffen
アルザス ゲヴュルツトラミネール ヴェストーフェン

gewurztraminer

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ゲヴュルツトラミネール100%
ヴェストーフェンの村の南、北を向いた赤いマール土壌に育つ樹齢10~50年のゲヴュルツトラミネール。クリーンでいきいきとした白いフルーツのフレッシュで凝縮味豊かな味わい、スパイスやフローラルな香り豊か。甘さはありますが、べたつかず心地よい爽やかな後味が心地よいゲヴュルツトラミネール。  
【2015】
暑く乾燥に悩まされた2015年ですが、このゲヴュルツトラミネールは9月末(ビオディナミカレンダーの葉の日)に収穫。豊かな品種のアロマとしっかりとした酸が乗っており、満足いく収穫となりました。残糖34.7g/L

Riesling Bruderbach Clos des Frères
リースリング ブルーダーバッハ クロ デ フレール

clos des freres

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リースリング100%
ローヴ家では12世紀よりブルーダーバッハの丘でブドウを育ててきました。この区画にはピノ・グリ2区画とこのキュヴェになるリースリングの区画があります。ローマ人の後に栽培を引き継いだブルダーバッハの修隠士たちは古くからこの場所の素晴らしさに気づき、1260年にはすでに最初のワイン造りのためのルールを創り上げました。このワインは、ローヴのエチケットにも描かれている修隠士クロースとその思いを引き継いだ弟子たち(Frères)に捧げるキュヴェ。このクロ・デ・フレールは砂岩・ドロマイト(苦灰石)土壌。砂岩由来の軽やかなミネラル感と南国フルーツを思わせるふんだんなフルーツのアロマ。たっぷりとした口当たり、ユーカリの葉やペパーミントのような清涼感ある香りと、ビターオレンジようなアロマも存在。きれいな酸も果実味に溶け込んでいます。
【2012】
ベタンヌ&ドゥソーヴ 16.5/20
ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス15/20

Alsace Riesling Ostenberg
アルザス リースリング オステンベルグ

ostenberg

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リースリング100%
かつてマルムティエ修道院の所有地だった土地で、ムシェルカルクとウーライト石灰岩からなる南向きの斜面。ローヴの畑の中でも最良の場所にあるものの一つ。ブドウが熟すのが早いため、毎年一番早く収穫する畑。熟度と厚みがありながらミネラリーでフレッシュなリースリングが生まれます。
【2013】
ワイン・アドヴォケイト 92/100
ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス 15.5/20
サクラアワード2016金賞

Riesling Grand Cru Altenberg de Bergbieten
リースリング グラン クリュ アルテンベルグ ド ベルグビーテン

altenberg

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リースリング100%
すでに中世の文書に登場していたアルテンベルグは、教皇レオ9世に関する1050年の記事にも登場し、かつて多くの修道会やストラスブールの司教区の所有であった有名な畑でした。標高250mほどの南向きの斜面は豊富な日照量に恵まれます。赤いマールに覆われたムシェルカルクの石灰からなる土壌で、グラン・クリュらしいボリュームと同時にミネラルの引き締まった繊細さがあります。フレッシュなりんごや桃を思わせる清涼感ある豊かな果実味、ユーカリやカモミールのような繊細なアロマと伸びやかな酸が余韻に長く続きます。
【2013】
ワイン・アドヴォケイト 92/100
ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス16/20
ベタンヌ&ドゥソーヴ15.5/20

Alsace Pinot Gris Bruderbach Clos Marienberg
アルザス ピノ グリ ブルダーバッハ クロ マリエンベルグ

marienberg

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ピノ・グリ100%
ヴェストーフェン村の西、砂岩と石灰岩からなる真南を向くブルダーバッハの丘。パン・デピス、蜂蜜、アプリコットの濃厚な風味と味わいは、のびやかな酸味とミネラル分の存在で香り高いフレッシュさが際立ちます。フォワグラやクリームソースなどの肉料理とも合わせられる恰幅の良さがあります。
【2012】ラ・ルヴュ・デュ・ヴァン・ド・フランス 15/20

Alsace Pinot Gris Bruderbach Le Menhir
アルザス ピノ グリ ブルダーバッハ ル メニール

menhir

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ピノ・グリ100%
遺跡の意味を持つメニール。このピノ・グリの畑を見守るように佇む石の遺跡は、ドメーヌの入り口の看板にもかたどられています。ローマ人が造ったというこの遺跡ですが、後にブドウ栽培を引き継いだブリューダーバッハの修道士たちは早くからこの場所の素晴らしさに気づき、1260年にはすでに最初のワイン造りのためのルールが創られました。ここはピノ・グリ・クロ・マリエンベルグに隣接する畑で粘土砂岩質の土壌から構成されています。日照量の多いマリエンベルグよりもやや東向きで、通常辛口に仕上がります。30%は大樽で熟成。ピノ・グリらしい甘いニュアンスと複雑味のある香り、ボリューム豊かな口当たりと心地よい塩味が後味に残ります。

Alsace Pinot Gris Vendange Tardive (500ml)
アルザス ピノ グリ ヴァンダンジュ タルディヴ

vendange-tardive

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ピノ・グリ100%
なだらかな丘に囲まれた場所にあるCormier(コルミエ)の区画で作られた2007年のヴァンダンジュ・タルディヴ(遅摘み)。土壌は赤いマールと石灰岩(漸新世)の下層から構成。蜂蜜、ドライフルーツの強い凝縮味。高めの残糖分ながらも、みずみずしい上質な酸が存在し爽やかな心地よい後味が残ります。

Alsace Pinot Noir Westhoffen Nature
アルザス ピノ ノワール ヴェストーフェン

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ピノ・ノワール100%
ドメーヌ・ローヴの造る唯一のピノ・ノワールは、ヴェストーフェンの村の北側、ピノ・グリ・マリエンベルグのほど近くの丘にあります。黒いマール(泥灰土)とムシェルカルク(化石化した貝を含んだ石灰岩)から成る土壌で生まれる香り高いピノ・ノワール。東向きの斜面は、森のおかげで風が遮られるとともに日照に恵まれ、よくブドウが熟する理想的なテロワール。「半分は除梗、もう半分は全房を使用することで空気に触れる面積が増え酵母の活動が活発になり温度も上がるためよりしっかりした色合いになる。また、茎を残しルモンタージュすることでより滑らかさとフィネスが加わると考えている。苦みやタンニンが強調されるピジャージュは好まない」とエティエンヌ。ステンレスタンクで醸造、熟成。
2014年は“スズキ”という蜂がブドウを食い荒らしたこともあり、年間2,000本ほどしか生産されないワインが普段にもまして少なくなってしまいました。このワインはナチュールと裏ラベルにこっそりと書かれています。ノンフィルターで瓶詰し、その瓶詰時だけごく僅かのSO2を添加しているためエティエンヌはデキャンターに移すことをおすすめしています。
【2014】ワイン・アドヴォケイト 87/100

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